令和6年度第二回佐世保市地域福祉・生活支援ネットワーク会議(第一層協議体)を開催しました
令和7年3月5日(水)に令和6年度第二回佐世保市地域福祉・生活支援ネットワーク会議(第一層協議体)を開催しました。
目次
第一層SCからの取り組み報告・質疑応答
①佐世保市訪問介護事業所連絡協議会の状況共有(森田会長)
佐世保市訪問介護事業所連絡協議会のアンケート結果(R3年度比較)によると、職員の平均年齢は58歳であり、60歳以上の職員が在籍する事業所は8つにのぼる
また、生活援助サービスの提供状況については、人員不足を理由にサービス提供を断るケースが増加しており、R3年度の54%からR6年度では63%となった。全体的なサービス提供の厳しさは変わらず、人手不足による影響が続いている。
さらに、職員の充足状況に関しては、「概ね充足している」と回答した事業所はなく、75%の事業所が「充足困難」との見通しを示している。2025年に向けても人員の確保は難しいと考えられ、今後のサービス維持が懸念される状況となっている。
求人活動に関しては、事業所の50%が求人広告を実施しているものの、そのうちの88%が「効果なし」と回答しており、従来の方法では人材確保が難しいことが明らかになった。一部の事業所では、知人や友人の紹介による採用も行っているが、それでも十分な人材を確保するには至っていない。
今後の介護サービスの見通しについては、ヘルパーの高齢化と人員減少が進むことで、現在の生活支援サービスの維持が困難になる可能性が高く、そのため、多様な担い手との連携が必要と考える事業所は100%に達しており、地域全体で新たなサービス提供体制の構築が急務である。来年度は長崎県の事業として、初任者研修を無料で開催予定とされており、人材確保を推進する予定。
②外出手段の確保に関する情報提供
西肥バスの運行本数が3年連続で減少し、約30%の減便となった。これに伴い、地域住民の交通手段に対する不安が増大しています。
生活支援コーディネーターは、移動支援付き生活支援サービスの立ち上げノウハウを体系化し、希望する地区への導入支援を実施。
さらに、西肥バスナビアプリの利用方法についての解説資料および動画を作成し、活用を呼びかけています。
③LINEオープンチャット導入マニュアル
情報共有のためにLINEオープンチャットの導入マニュアルを作成し、無料で限られたメンバーのみが参加できる仕組みを提供しています。これにより、高齢者が多く参加するボランティア団体などでの活用が進んでいます。導入希望があれば、第一層生活支援コーディネーターまでご相談ください。
④ボランティア団体支援について
佐世保市けんこう運動支援隊、佐世保市立看護専門学校、サロンWaka、認知症疾患医療センターと連携し、活動の相乗効果を高めるマッチングを実施しています。特に、佐世保市立看護専門学校は令和6年度に地域サロン81箇所で延べ93回の実習を行い、サロンに合わせて2~6名の学生が参加し、地域交流を深めている状況で、来年度も継続予定です。
⑤ミニフォーラムについて
令和7年2月28日にはミニフォーラムを開催し、約80名が参加しました。サロン愛宕、にこにこ赤崎、佐世保市けんこう運動支援隊、北松こまらん隊による発表が行われたほか、地域活動の喜びを見つけるワークも実施しました。今後も地域活動の支援と情報提供を継続し、支援体制の強化を図る予定です。
協議事項②:各団体の活動で心に残る喜びは?(成冨SC)
森副会長:町内の老人会で行った黒島研修では、会員同士の交流が深まり、「また行きたい!」という声が多く寄せられました。こうした経験が、地域のつながりをより強固なものにしていると実感しました。
川内野副会長:
町内での移動支援サービスの提供を通じて、「ありがとう、またお願いね!」という感謝の言葉をいただくことが大きな喜びです。また、PTA活動は最初は消極的な気持ちで参加しましたが、仲間や先生、子どもたちとの関わりを通じて活動の意義を実感し、最終的には県の委員会で九州全体会にて発表する機会を得ました。こうして取り組みが広がっていくことに大きな達成感を覚えました。
田渕MSW:
長崎県医療ソーシャルワーカー協会の会員数は減少傾向にありますが、昨年の長崎県大会を出島メッセで開催し、仲間とともに純粋な思いで取り組めたことが印象的でした。「またやりたい」との声が上がり、モチベーションの向上にもつながっています。また、社会的処方の勉強会を実施し、制度だけでは支援しきれない現実を学ぶ機会になりました。
山田会長:
一人ケアマネジャーへの支援として、情報共有の重要性を痛感しています。協議会を通じた横のつながりの構築や、インフォーマルサービスの情報提供の場があることが、大きな支えとなっています。
藤田室長:
建設的なご意見をいただきありがとうございます。皆様の社会的貢献やエンパワメントに関するお話を伺い、地域共生社会の推進に向けてさらなる取り組みを進めていきたいと感じました。
大石主査:
私は誰かの支えになれることが最大の喜びです。日々、関係者の皆様の相談に対応する中で、一人ひとりの不安が解消されることにやりがいを感じています。
森田会長:
5年間運営委員として活動し、新メンバーと共に研修やさまざまな取り組みを行ってきました。その過程で多くの出会いや情報共有が生まれ、資格取得を通じて介護の世界に足を踏み入れる人が増えていくことが何よりの喜びです。
菊田:
ある高齢者の方に救急対応を行い、施設入所へとつなげた経験があります。その方から後に「今の幸せがあるのはあなたのお陰」という言葉を年賀状でいただきました。高齢者の方々が安心して暮らせる環境を整えることが、自分にとってのやりがいになっています。また、「何でも相談は地域包括支援センターへ」という認識が広まり、12年間続けてこられたことに喜びを感じています。
冨永:
13年前に相談を受けた方から、再びご相談がありました。その際、「あなたの名前を覚えていました」と言われたことが非常に嬉しく、長年の活動が確かに誰かの役に立っていると実感できました。