「一人でできる」だけが自立じゃない。佐世保北中学校で「自立と共生」についてお話ししました
9月16日、佐世保北中学校で「自立と共生」をテーマに、生徒のみなさんへお話をする機会をいただきました。
「自立」と聞くと、どんなことを思い浮かべるでしょうか。
- 自分のことを自分でできること。
- 自分で働いて生活すること。
- 自分で考えて、自分で決めること。
もちろん、どれも大切な「自立」です。
今回の講話では、そこからもう一歩踏み込んで、
「一人で何でもできることだけが、自立なのだろうか?」
というところから、生徒のみなさんと一緒に考えていきました。
中学生のみなさんと「自立」について考える
講話では、最初から答えを伝えるのではなく、
「一人でできることが増えたら、それだけでいい?」
という問いから始めました。
自立には、日常生活を自分で送る「生活的自立」、働いて生活する「経済的自立」、自分で判断し意見を表現する「精神的自立」など、さまざまな側面があります。

もう一つ伝えたかった「心の自立」
今回、私が特に伝えたかったのが「心の自立」です。
心の自立とは、
どんな状況でも自分の心を守り、成長し続ける力。
自分の気持ちや存在を否定しないこと。
つらいときに「助けて」と言えること。
そして、どんな状況でも学び、心を成長させ続けることです。
身体の状態や年齢にかかわらず、人は成長することができます。
「身体が動かなくなっても、心は自由に育てられる」
そんなことも、生徒のみなさんにお伝えしました。

「一人で頑張ること」が自立ではない
そして、自立と同じくらい大切なのが「共生」です。
私たちは、一人だけで生きているわけではありません。
家族がいて、友人がいて、学校があり、地域があります。
困ったときには誰かに助けてもらう。
誰かが困っているときには、自分ができることをする。
自立とは「誰にも頼らず、一人で全部できるようになること」ではありません。
講話では、
「自立=自分を育てる力」
「共生=つながりの中で生きる力」
この二つが組み合わさって、はじめて私たちの生活は成り立つということを伝えました。
そして、心から信頼できる人とのつながりが増えるほど、自分らしく生きていくことにもつながります。

生徒のみなさんの感想から感じたこと
講話のあと、生徒のみなさんから感想をいただきました。
その中で、とても印象に残った言葉がありました。
「心の自立というものがあることを初めて知りました」
そして、
「年を重ねても、体が動かなくなっても、人は成長することができると知りました」
という感想もありました。
今回お伝えしたかったことを、それぞれの言葉で受け止めてもらえたことが、とても嬉しかったです。
中学生という時期は、これから少しずつ「自分でできること」が増えていく時期です。
でも同時に、
すべてを一人で抱え込まなくてもいい。
ということも知っていてほしいと思います。
困ったときに、
「助けて」
と言えること。
そして、誰かが困っていたら、
「大丈夫?」
と声をかけられること。
それもまた、自立と共生の大切な姿なのだと思います。

強さとは、何だろう
今回の講話の最後に、生徒のみなさんへこんな言葉を伝えました。
強さとは、
- 一人で何でもできることではない。
- 助けを求められること。
- 助けに行けること。
- そして、どんな状況でも心を育て続けられること。
これから生徒のみなさんが、いろいろな人と出会い、たくさんの経験をしていく中では、うまくいかないことや悩むこともきっとあると思います。
そんなとき、
「一人で全部できなくてもいい」
「誰かを頼ってもいい」
「今の自分から、また少しずつ成長していけばいい」
今回の講話のことを、どこかで少し思い出してもらえたら嬉しいです。
佐世保北中学校のみなさん、そして、このような機会をつくってくださった先生方、ありがとうございました。
私自身にとっても、「自立とは何か」「人と共に生きるとは何か」を改めて考える大切な時間となりました。
自分を大切にすること。
そして、人を大切にすること。
その両方を大事にしながら、生きていけたらと思います。
