第一層協議体を開催しました
令和6年10月9日(水)に佐世保市社会福祉協議会本会3階にて、第一層協議体を開催しました。
目次
第一層SCからの取り組み報告
佐世保市の生活支援体制整備事業における取り組みは、年々活発化しており、令和4年度に比べ令和5年度は、活動団体数が28団体から37団体へ増え、生活支援サポーターの数も着実に増加しており、763名だった登録者数が、令和5年度には895名に達しました。
引き続きサポーター養成講座の開催を行い、支援体制の強化を図っています。
ボランティア活動の推進においては、地域ごとの団体設立や運営の安定化を支援するため、ノウハウの提供や活動を既に実施している地区からの出張支援が行われており、地域のニーズに応じた支援活動が広がっています。
しかし、運営資金の確保は依然として大きな課題です。資金不足を解消するために、助成金の申請支援や寄付金の募集活動を行い、運営資金確保のノウハウを、実践を通じ構築しています。
また、地域共生社会の土台作りのために、佐世保市立看護専門学校、長崎国際大学、九州文化学園にて生活支援サポーター養成講座を実施し、イベントの開催、生活支援とのマッチングを行い、地域への情報発信のための動画の作成を行っています。
今後、介護人材不足への対策として、訪問型サービスA,生活援助従事者研修などの提案を長寿社会課に行い、実現に向けて協力を図っています。
佐世保市訪問介護事業所連絡協議会現状報告(森田会長)
訪問介護業界の現状について、訪問介護員の有効求人倍率は全国平均で1.24倍であるのに対し、訪問介護業界では15倍を超える深刻な人材不足が続いています。特に生活援助のニーズが増加しており、身体介護よりも掃除やゴミ出しといった支援の必要性が高まっています。
介護業界の課題について、訪問介護事業所のスタッフの平均年齢は66歳で、最高齢のスタッフは82歳に達しています。このような状況下で、今後1〜2年以内に人材確保が大きな課題となっており、事業継続が難しくなりつつあります。
そのような中、訪問介護員の確保の為に、九州文化学園や長崎短期大学において、訪問介護の魅力を伝える授業を実施しており、若い世代に介護業界の重要性を広める取り組みを現在、進めています。
佐世保市けんこう運動支援隊からの現状報告(田中会長)
私たちの取り組みは、サロン活動を活性化させることで佐世保市全体の健康寿命を延ばすことを目指して活動を行っています。
活動の一環として、サロン同士が集まり、良い取り組みや課題を共有する「笑い声すこやか広場」という活動を行っています。この活動は、サロン参加者同士の交流を深め、健康寿命延伸への効果を期待させるものです。笑いを交えたコミュニケーションは、心身の健康に良い影響を与えるとされており、この取り組みを通じて地域全体の健康が促進されています。
また、地域のリーダーシップを強化することにも注力しており、リーダーたちが学び合い、他の地域住民と交流しながら、地域での支え合い活動を推進しています。リーダーたちは、得た知識や経験を持ち帰り、それぞれの地域で活動を展開することで、地域社会全体の健康増進に貢献しています。
さらに、私たちは「佐世保市を健康寿命日本一を目指す」そのスローガンのもと、前向きに活動を行い、佐世保市内で活動を行っている316のサロンと約3,500人以上いると考えらえる参加者を支えに、地域全体の健康増進に向けて尽力しており、この取り組みが佐世保市の健康寿命のさらなる向上に繋がることを目標としています。
私たちは、地域包括支援センターとも緊密に連携し、地域の問題を共有しながら、迅速かつ適切な対応を図っています。この連携により、地域住民の健康や生活に関する課題が解決されることを願い、活動を行っています。
協議事項「支え合い活動の自然な広がり方について」
協議事項「支え合い活動の自然な広がり方について」頂いたご意見
・担い手不足が続く中で、人材の発掘や活動への自然な参加を促すために、地元の人々とのつながりの中での紹介で、「じゃあ、1回ちょっとやってみようかな」というきっかけから、「あ、これならできそうだな」という形で続けて頂く場合がほとんどです。私たちが気付いていないだけで、地域に人材はまだいらっしゃるかと思います。
ボリュームゾーンである、60代・70代の元気な方々の発掘をしていくしかないかとも思っています。
・在宅介護のニーズが高まっている一方で、ケアマネージャーの不足が深刻な問題となっています。特に、生活困窮者支援、ヤングケアラー支援など、ケアマネ業務の負担が増加しており、フォーマルな介護保険サービスだけでは対応しきれない状況が広がっています。今後も、関係機関の皆様と横野繋がりを持ち、連携を図る機会を作る事で、解決を図りたいと考えています。
・リハビリ後の患者を地域に戻す際、制度的な支援では賄えず、かつ、家族や地域のサポートが不足しているケースが増えています。自宅に帰りたくとも、施設入所に調整せざるを得ないケースも増加傾向です。
特に軽度の支援が必要な患者に対して、在宅での生活を続けるためのサポート体制が必要であり、病院の関係者と地域資源の活用と、情報の共有を行う取り組みが必要だと考えています。
自宅に帰れば終わりではなく、その先を見据えた支援への取り組みを行う社会的処方を学ぶ機会があり、必要性を感じています。
・老人クラブの会員数が年々減少しており、活動の縮小が続いています。ネーミングの問題や、活動内容の見直しが急務であると思っています。
また、老人クラブの活動のアピールを行ったり、老人会の活動の充実を図る事で、活動の活性化を図りたいと考えています。
今回のお話を受け、会に持ち帰り検討したいと思います。
・ヘルパーの不足が深刻化しており、ゴミ出しなどの生活支援のニーズが増加しています。地域内での柔軟なサポート体制の構築や、スマートフォンを活用したマッチングシステムの導入が今後は望まれるのではないかと考えます。
ボランティアだけでなく、報酬を伴う形での支援体制の仕組みを整備することで、多くの方が活動に参加する事も考えられるので、佐世保市でも検討頂ければと思います。